YES 3rd Album A面1曲目。

前回の予告でも言ったとおり、サードアルバムはラスボスです。演奏の難易度はその後のアルバムよりも高いと思います。

というのも、この時点で新規加入のスティーブ・ハウ師匠がかなり頑張っちゃってるから。その後、リック・ウェイクマンが加入してからはバランスが取れるんですが、サードアルバム時点では、キーボードのトニー・ケイとの力量に差がありすぎて、ほとんどハウさん無双になってます。

この曲でも、その演奏の技量を遺憾なく発揮しています。おかげで、曲の聴き取り自体はさほど難しくないのですが、録音には非常に時間がかかります。まぁほとんどがゴマカシなんですけど・・・

曲の作りで言いますと、冒頭からのリフが何回も出てきますが、オルガンとのリズムの組み合わせ方に変化があったり、歌のあるなしで弾き方が変わったりしています。

実はサードアルバムの曲は、「危機」後に出たライブ盤「Yessongs」で聴いたのが最初で、そっちのほうが耳になじんでいました。なので、後でオリジナル盤の武骨なオルガンを聴いて、「ふーん、そうなんだ」という感じだったと思います。

ちょっと意外だったのは、シンセが使われていたことです。シンセはリックの専売特許みたいな先入観がありましたので。しかし、この音色はなんのひねりもありませんね。買ってきたのをそのまま使ってる感じ。

さてギターですが、そのシンセの傍らで華麗なるアルペジオを奏でていますが、これが超難しい。速いというのもあるんですが、高フレットでフレット間が短い所を的確に押さえるのがうまくいかないんです。ここはかなりテンポを落として弾かざるを得なかったので、相当に違和感が残っていると思います。

ギターの音色もかなり多彩です。通常のディストーション以外に、上記のアルペジオはクリーンでエコーたっぷりな音です。で、アコギが出てきたかと思えば、次にはフィードバックをかけたロングトーンでのソロが入ります。

ちなみにこのフィードバックトーンですが、最近購入したHX Stompのフィードバッカーエフェクトを使ってみました。宅録では難しいフィードバックエフェクト、僕もこれまでいろいろ試しましたが、今のところ、これが一番いいかもしれません。

しかし、ギターがいろんな音色で無双している所、オルガンは完全に引っ込んでいます。なんというか、哀れな感じさえします。

サードアルバムはこの後、ハウさんのアコギソロ曲があって、その後Starship Trooperになるんですが、実はこの曲、2015年にやってしまっています。なので、次回は早々とB面に進みます。