今回から久しぶりにキリンジ/KIRINJIをやっていきます。
1回目は2016年のアルバム、ネオより。

キリンジは堀込高樹、堀込泰行の兄弟デュオでしたが、2013年弟の泰行が脱退しました。その後、兄の高樹がグループ名を引き継ぎ、カタカナ表記からアルファベット表記のKIRINJIとなり、6人編成のバンドとして活動しています。

バンドには、劇伴の作曲家・ソロアーティストとして活躍していたコトリンゴ、そして若手ギタリストとして知られる弓木英梨乃、この女性2名が参加したことでまた話題を呼びました。

コトリンゴは2016年に映画「この世界の片隅に」の音楽を担当したことで話題を呼んだが、2017年に脱退。

現在は5人編成のバンドですが、「2020年のライブツアー後にバンドの形態を終了し、堀込高樹を中心とした変動的な音楽集団として活動する」と発表されました。2月末からライブツアーの予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されています。

今回の曲はバンド編成になってからのアルバム「ネオ」からです。

メインボーカルはなんと、弓木英梨乃さん。YouTubeで見られるライブ映像だとギターは全く弾いていなくてボーカルに専念しています。確かにギターは1人分、リズムギターしか聴こえないので、そうなんだと思います。

なんというか、これ、アイドルソングみたいじゃない? 軽いノリのジョークな曲なのかなと思いきや、なんと、難易度は非常に高い曲です。

高樹さんが弓木英梨乃さんの特性を生かし、兄弟デュオではできなかったことをやってみたという感じですね。

BOOGIEMANというのは、モンスターの事ですが、ほら、日本だと小さい子に「早く寝ないとお化けがでるぞ」と言うじゃないですか。それが英語圏だと「早く寝ないとブギーマンが来るぞ」になるみたいですよね。そういう会話、何かの映画で見たことがあります。
サビ/リフレイン始まりですが、「ブギマン」1回目と2回目でコード付けが違います。ミキシングがめっちゃノリ弁当状態になっているので聴き取りが難しいですが、リズムギターのカッティングとテンションコードが難易度高いです。いや、ここに限らずずっと複雑な事やってます。

リフの合間のメロディも2回目はコトリンゴさんとのハモリが聴きどころです。この人、ローソンのCMなんかでも独特のボーカルを楽器のように使ってますが、これだけでコトリンゴさんの存在感がありますねぇ。

曲の極めつけはその後、サビ前のキメ(小節No.37-38)、これがめっちゃカッコいい。随所に入るシンセの合いの手のピロピロが効果的に効いてますね。