1975年のアルバムKaty Lied(うそつきケイティ)より。

この頃のメンバーはフェイゲン、ベッカー、ダイアスの3人。すでにライブはやめており、レコーディングに多数のスタジオミュージシャンが起用されています。

レコーディングデータによればヴィクター・フェルドマン(マイルス・デイビスと共演している大御所)がビブラフォンを叩いているのですが、あまり目立ってません。

この曲の聴きどころは、ウォルター・ベッカーのギターソロです。ん? ベースはというと、チャック・レイニーって書いてある。ドラムはジェフ・ポーカロ、なんかいろいろすごい。

そしてバッキングボーカルが艶っぽい男声ボーカルなんですが、マイケル・マクドナルド。そもそもスティーリー・ダンのツアーメンバーで、このアルバムを作る頃にはドゥービーブラザースに加入したらしい。ドゥービーをA.O.R.にしちゃった人ですね。

イントロと歌の間に入ってるシタールのような音。シンセではなさそうですね。ギターのブリッジに細工をしてシタールのような音を出す手法があるようなんですが、簡単にできそうになかったので今回は打ち込み。

例によってピアノ中心の音です。楽器の数は多くなく、本当に無駄がない録音です。
バッキングギターは控えめにピアノを補完する感じです。こういうのがオシャレに聴こえるのかも。シタールのバックでブリッジミュートのポコポコした音を入れてるのにも注目。

キーAの曲ですが、サビに行くところでのCへの転調が斬新。この部分が印象的で耳に残ります。

ベッカーのソロ。これまでやった2曲とは別の難しさ。速弾きではないので弾けると言えば弾けるのですが、間の取り方が独特なので、弾いた後で相当タイミングをイジってます。サンタナのギターも間の取り方が難しかったですが、それに類するやつですね。

で、ジェフ・バクスターとどっちが好きかと言えば、僕はベッカーのほうが好き。なんというか色っぽい。