Duke A面ラスト。タイトルの意味はHeat+Hazeで陽炎。

トニー・バンクス作。A面ラストにひっそりと入ってますが、アルバム中随一の名曲じゃないでしょうか? やっぱりこの人の曲は感情豊かですね。

Aメロ部分はピアノが主役、イントロはAメロ最後の4小節を先に提示しています。ピアノソロ→静かなベースとギター→静かなドラムと次第に楽器を増やしながらジワジワと盛り上げていきます。

ギターは単純なコード弾きでもリフでもなく、言い方が難しいですが「いい感じに弾く」というやつです。要するに高音弦を中心にしてコードの一部を弾くやり方ですが、小節No.26-27部分はオクターブでメロディをなぞります。

Bメロはピアノとギターの絡みが秀逸です。全部意味があるので、きちっと弾きます。

サビへのブリッジにてシンセが登場し、盛り上げていきますが、リード系音色は2種類。そして次第に大きくなるブラス系が入ります。小節No.44、サビの直前にてハープ。これって盛り上がるんだなぁ。

サビはストリングスが入りますが、ボーカルが主役なので伴奏は淡々と進みます。半拍喰うか頭からちゃんと入るか決まっているのできちんと守って。

ベースは高音のオカズが効いてます。そのあたりがきれいなので今回フレットレス系の音色を使いました。

ドラム。1拍目と3拍目のみ叩いてちょっとけだるい感じにしていますが、その片方をサボる部分がところどころあるのです。最初ミスかと思ったのですが、これはわざとですね。一瞬の静寂というか、時が止まったような印象を受けるのです。

曲の後半は何回もサビを繰り返してフェードアウト。こういうの、たいがいはどこかフレーズを変えて変化をつけるものだと思うのですが、僕の聴く限り黙々と同じことやってます。まるで打ち込みで作ってるみたいです。

フィル・コリンズのボーカルにすべてを託しているかのように。