今回から、The Crusadersのアルバム、Free As The Windの曲をいくつかやります。

初回はアルバムタイトルでオープニングの曲。邦題「旋風に舞う」。ジョー・サンプル作です。

アルバム発表は前作Those Southern Knightsと同じ1976年ですが、内容は大きく違います。

まず、トロンボーンのウェイン・ヘンダーソンが抜けて1管のみになってしまったこと。ラリー・カールトンもいますが、ゲスト扱いなんでしょうか?

というわけで、大胆にオーケストレーションが施されています。そして、サックスの音色がちょっと変。オートワウらしきものがかかっていますね。厚みを持たせる方策でしょうか?

曲調は、典型的なジョー・サンプルサウンドです。マイナーセブンを基調としたファンキーな音ですが、サビに転調がちょっと入るだけで、単調にならず、うまく聴かせます。

ジャズの王道な構成で、テーマ～アドリブ～テーマ～エンディング。アドリブはテーマを短尺化した構成で、ギター、サックス、エレピとつながります。

ちょっと変わってるなぁと思うのは、ドラムがずっとサイドスティックを使っていること。ボサノバならいざ知らず、これだけハードな曲でずっとカチカチやってるのがなんかすごい。

ギターはリードとワウをかけたリズムギターの2台構成。リードを弾いてるのがおそらくラリー・カールトンなんだと思います。テーマの最後の方で、サックスとユニゾンから掛け合いになる部分がカッコいいのと、アドリブでは、サビの部分のフレーズの作り方が実に上手いですねぇ。