前回に引き続きユーミンです。

セカンドアルバム、MISSLIMは一番ティン・パン・アレイ色が強いアルバムで、荒井由実で一番好きなアルバムです。生まれた街ではそのオープニングを飾る曲。

典型的な荒井由実の曲調です。前回も言いましたが、IIm7→IV/V→Iが何回も使われています。Aメロの最後も、サビの最後も。エンディング前の最後のサビでは転調してB♭m7からですが、やはり同様のコード展開。

IIm7→IV/Vはコードの構成音がほぼ同じなのでベースを特徴的に響かせてサウンドを作るのですが、この世界はユーミン本人に拠る所なのか、編曲をしている松任谷正隆氏のものなのか、興味深い所です。

ギターですが、ワウを効かせて雰囲気を作ってます。ちょっとやってみましたが、フェイザーでも似た感じになるので、今回は楽してしまいました。普通にコードを弾いてますが、カッティングのリズムが僕の素の感覚と違うので、意識しないと雰囲気が出ません。

中間部、おそらく編曲で挿入されたのだろうと思いますが、弦をバックにフルートソロが入ります。風を感じさせる演奏で、アルバムの最初から(いや、最初だからなのか)バンバン飛ばしていきます。ここはティンパンアレイ丸出しの所ですね。

中央フリーウェイの時には書かなかったのですが、斉藤ノブさんのパーカッションも忘れてはいけません。ティンパレスの音がさえわたってます。同時にカウベルもコンガも鳴っています。ベースの細野さん、ドラムの林さんがこの曲のパーカッションとしてもクレジットされていますので、後からみんなでオーバーダビングしたのでしょう。