YES 3rd Album B面3曲目。今回がラストです。

サードアルバムの曲(A Ventureを除く)はなんとなくみな似た雰囲気があります。ロックンロールの変形のような、スリーコードから大きく外れないような、割と素直なコード進行とメロディです。ただ、それに反して変拍子だらけだし、構成も複雑。

今回の曲もモチーフは2種類しかないのですが、見事なアレンジによって9分近い大曲になっています。コーラスも3人で歌っていて、結構分厚い。ドラマチックで、十分にすごいバンドなんですが、その後のイエスに比べれば、キーボードがとてもシンプル。

その分他のメンバーが十二分に頑張っちゃってます。それゆえ、ギター演奏の難易度は高いのです。

キャッチーでベースブリブリなイントロを経て、歌に入ると、なにやら変わった音色。

トレモロをかけたギターがハーモニクスを弾くんですが、これ、よく考えられてるんですよ。コピーするのに音をどの弦で出してるのかいろいろ探るんですが、2弦4弦のペアと1弦3弦のペアを交互に7フレットで、次に12フレットで1弦3弦を鳴らしてます。後でピアノも加わりますが、よくマッチしています。

歌のサビは演奏はイントロ後半と同じですが、変拍子なので掛け合いのコーラスが複雑です。

歌2コーラスの後、静かになり、クリアでジャズっぽいギターソロとなります。ここが一番難しい所。オクターブ奏法なども使いながら頑張ります。

で、その後。

7/8拍子のリフが出てきて、それが完全に左に寄って、右側に先ほどのイントロリフが同時に演奏されます。ベースもドラムも独立した完全に2つのバンドが左右で鳴ってる演出です。

このイントロの変拍子、3/4+3/4+3/4+3/4+2/4=14拍で1巡するので、左右のノリは全く違うんですが、辻褄が合うようになっています。こういうことをするから、計算尺で作曲してるなんて言われちゃうんだよな。

もとに戻ってまた歌をワンコーラス歌った後、リズムが変わりエンディングです。

ここはストリングス風にコーラスが入ってるんですが、ライブのYessongsではリックウェイクマンがメロトロンを弾いてます。本当はそうしたかったんでしょうね。

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ということで、1か月以上かかってしまいましたが、イエスのリテイク及びサードアルバムはおしまいです。