ビートルズで、中断していた10cc。もう少しやります。

アルバム Deceptive Bends(愛ゆえに)より、You’ve Got a Cold。

ゴッドレイ＆クレーム脱退後で、スチュワート＆グールドマンで頑張ったアルバムですが、途中まで4人で制作していたということ。まぁ最終的には脱退した2人の演奏は削除されているようですが・・・

You’ve Got a…と来れば、思い浮かぶのはキャロル・キングのYou’ve Got a Friendですが、こっちは、なんと風邪の話。

まぁ今回の歌詞の話はいいや。

どうでもいいような曲なんですが、演奏してみると楽しいのです。

この時期、10ccはLive and Let Liveというライブレコードを発表しています。

ちょいと脱線しますが、日本人には、ポールマッカートニーが音楽を手掛けた007のLive and Let Dieというタイトルの方が有名だと思いますが、そもそもの英語の慣用句としてはLive and Let Liveというのがあって、007のタイトルはそれをもじったもの。

意味は、「自分も他人も生かす」→意訳すれば「世の中持ちつ持たれつ」みたいな事じゃないかな。

で、10ccのタイトルは、言葉はそのままで、最後のLiveはリブじゃなくてライブだよってこと。なかなか洒落てるのですよ。

脱線ここまで(笑)

このライブ、Deceptive Bendsライブともいうべきもので、7曲も演っちゃってます。まぁゴッドレイ＆クレームが抜けた直後なのでそうなったのは仕方ない面もありますが、それまでの10ccファンからしたら複雑な想いだったのではないでしょうかね。

You’ve Got a ColdはオープニングのThe Second Sitting for the Last Supper(2度目の最後の晩餐)に続いて2曲目に演奏されています。なかなか力が入っているのです。

何回か書いていますが、一癖も二癖もあるのが10ccの曲で、ポップであり、だからと言ってカッコつけてない・・というか、逆にズッコケ要素を多分に含んだ仕上がりになっています。

この曲でいうと、サビのベースがシンセでミョンミョンしてるのとか、ポコポコとウッドブロックみたいなパーカッションとか。

さらっとやってますが、演奏してみると、ロックの定番的フレーズを織り交ぜつつ、決め所もあって、難易度は結構高いです。なんかビジュアル系バンドの真逆で攻めているようで、僕としては痛快なのですな。

凝りまくっていゴッドレイ＆クレームが抜けたことで、サウンド面にも変化が見られ、ギターが非常にクリアで素直な音色になっています。なんかほとんどギターの地のままの音なんじゃないですかね。