年内にもうちょっと出来そうなので少しほっこりする曲を。
カンタベリー好きにはたまらない名曲、オー・キャロライン

Matching Moleは、ソフトマシーンの初代ドラマー、ロバート・ワイアット(Robert Wyatt)がソフトマシーン脱退後、自身のグループ「マッチングモール」を作って1972年に出したファーストアルバムのオープニングです。

この曲、カンタベリーファン的にはロバート・ワイアットの歌で語り継がれていると思うのですが、彼は作詞のみで、作曲はキーボードのデイブ・シンクレア。この人はキャラバンのメンバーという肩書の方が有名かも。2011年、NHK-FMの「今日は一日プログレ三昧」にも特別ゲストでいろいろ演奏してました。

うん、どことなくキャラバンの味がしますね。

とても素朴なメロディ、そして音ものどかです。こういうのを牧歌的というんでしょうか。曲の構成もシンプルで、Aメロ-Aメロ-サビを4周繰り返してサビリフレインでエンドというもの。ですが、単純にならないように工夫されています。

1周目、オープニング。フルートのソロ。じゃなくてこれ、メロトロンですね。音の立ち上がりが悪く、ブッチブッチ切れてる音が今となってはとても味があるのです。

ドラムはカツンカツンとサイドスティックのみ。バスドラもなし。延々これです。ドラムが歌を歌うってこういう事なのかもね。

で、ワゥーンと聴こえてくるのがギターかと思いきや、よく聴くとワウかフェイザーを掛けたオルガンですね。これが結構いい味を出してます。

2周目、歌1番。歌を聴かせるため、ピアノ中心でシンプルに行きます。

3周目、歌2番。ストリングスが入ってきます。が、コードベタ弾きという印象。むしろ後半のオルガンが主役か。

4周目＋エンディング、歌3番。ピアノの弾き方が若干変わります。高めの転回系を使ってます。サビのハーモニーも少し変わります。ストリングスも入りますが薄め。やはりオルガンが印象的。

最後はストリングス以外フェードアウトし、中途半端な印象を残しつつ2曲目Instant Pussyになだれ込んでいきます。本当は、この2曲目の混沌を潜り抜けて3曲目のSigned Curtainまで演るのが正しいロバート・ワイアットのファンなのだろうと思うのですが、あいにく僕はそれほどのフリークではありませんでした(笑)。ごめん。