今期シカゴ6曲目。Chicago IIの最後の曲です。

「ぼっちざろっく」と交互になると言っていた割に、そっちが4曲続いてしまいました。が、シカゴ、終わったわけではありません。

今回のは当初予定していなかった曲ですが、リクエストめいたものがありましたのでやってみました。

Chicago IIのD面で、It Better End Soonの後に入っている〆の曲です。珍しいことにブラスがありません。

この曲で特筆すべきことは、ベーシストのピーター・セテラの初作品ということです。

シカゴはピーター・セテラ、ロバート・ラム、テリー・キャスと、リードボーカルを歌える人が3人もいました。そして、シカゴの場合、必ずしも作曲者が歌うわけではなく、曲ごとにオーディションをしてリードボーカルを決めていたといいます。

ピーターは一番高い声がでる歌い手で、リードを務める曲も多かったのですが、この曲が初作品とは意外な感じです。

その後、ピーターのボーカルをフィーチャーした「愛ある別れ」「素直になれなくて」などがヒットしましたが、AOR路線となり、ブラスロックから遠ざかってしまいました。

いろいろな要因はあったようですが、他メンバーとの軋轢もあったようで、1985年にピーターは脱退することになってしまいます。彼は、ブラスというものに執着がなかったようで、それはすでにこの曲から始まっているのかな、と思います。

曲は3分未満の短いものです。シカゴの曲はピアノの抑揚が少ないものが多いためか、打ち込みでもあまり違和感がありません。また、使われているコードも単純明快なものが多いと思います。そこにスパイスをかけているのがブラスなのに、それがないので、やはりボーカルが目立つしかありません。

この曲、基本的に跳ねるリズムなのですが、時々跳ねていない箇所がでてくるんですね。それくらいかな、面白いのは。

邦題は「約束の地へ」です。でもタイトルを直訳すると、我々はここからどこへ行くのか、なので、アルバム1曲目のMovin’ Inの邦題「ぼくらは何処へ」とかぶってしまいますね。どうしたものだろう。