Camelの1976年のアルバム、Moonmadnessより、Song Within a Songです。

Snow Gooseの次のアルバムですが、僕が聴いたのはこっちのほうが先でした。前回に書いた「シンセの音色が素人っぽい」と思ったのは、たぶんこの曲です。

曲はギター/フルートのアンディ・ラティマーとキーボードのピーターバーデンスによるものですが、派手なギターはありません。フルートとシンセのメロディで進行していきます。

今回コピーしてみて思ったのですが、結構繰り返しが多いです。それでも間延びしないですんでいるのは、毎回アレンジを変えているからでしょう。

オープニングにシンセとフルートのユニゾンがあり、D△7-G△7の歌の前奏部分があります。1回目はフルート、2回目はギターを使い、変化を出しています。

間奏でキーボードはストリングスとエレピに切り替わり、ギターとベースが執拗に同じメロディを繰り返します。ここが8/8拍子+7/8拍子なのはプログレなので(笑)スルーするとして、バックにギターの多重録音で次第に上昇するハーモニーを付け盛り上げていきます。

次にシンセのソロになりますが、ここはちょっと頑張っていますね。2つのコントロールをリアルタイムでいじりながら演奏します。
まず、シンセの入りから何オクターブにもわたるポルタメントになっています。とてもゆっくりのポルタメントです。このゆっくりポルタメントが、何小節か毎に出てきます。どうやら、ポルタメントスピードを一時的に長くして、またすぐに短くするように動かしながら弾いてるみたいですね。
もう１つは、上記のポルタメントポイントの間の長音部分でで伸ばす音にワンワンワンと表情をつけています。3連2分音符周期のLFOでCutOffFrequencyを揺らし、それをモジュレーションホイールでコントロールしています。

それと、ここのバッキングギターのカッティングが、演奏していて地味に難しかったです。基本カッティングで、左手はミュート気味に押さえるのですが、リズミカルにミュートせずに押さえることで、リズムにアクセントをつけるようにします。

ソロの後も繰り返しメロディ。ギターは3連アルペジオとじゃらーんという弾き方の2つ。

凝ったコード進行とかは無し。アドリブ的な演奏も無し。なんというか、定規を使って曲を書いたみたい。それでもなぜか印象に残る曲です。