ブラス大好きシリーズ、シカゴ1972年のヒットナンバー、サタディ・イン・ザ・パークです。

この頃、まだまだブラスを前面に出していたシカゴですが、この曲の特徴はなんといってもロバート・ラムの力いっぱい弾くピアノでしょう。

ギター少年だった僕も、このピアノが格好良くてあこがれました。まだ音楽の理屈はあまり分かっていませんでしたが、3つ目のコードの響きが心地よかったのですね。Am-D7-Dm/G-CのDm/Gです。Dmコードだけど、ベースはGってやつ。ギターで弾けば、10フレットを全セーハした音です。
今考えればそんなに珍しくもないけど、多感な時期にこういう音に出会い、音楽にさらに興味を持つきっかけになるのだな、と思います。

今回、録音するために改めて聴きなおしてみると、地味にリズムを刻んでいるギターがサウンドの要になっていることに気がつきました。
前回アップロードしたQuestions 67 and 68なんて、オープニングこそ超絶早引きですが、そこ以外は全く聴こえないのです。が、Saturday in the Parkではピアノのバックでずっとウラ打ちで切れの良いリズムを刻んでいます。
音色も、クリアとディストーションの中間ぐらいの歪ませ方で、まとまりのある音です。こういうのクランチっていうのかな。ビートルズのオー!ダーリンのギターと似たような感じですか。

この曲が収録されているChicagoVはシカゴ初の1枚組アルバムで、他にはダイアログとかが多少知られていますが、これまでのアルバムとは違ってブラスの不協和音を使った曲とか入っています。ジャケットも木を彫刻刀で彫ったようなシブいデザインで、気に入っています。