今回はムーディ・ブルースのアルバム「童夢(Every Good Boy Deserves Favour)」のオープニングを飾るThe Story In Your Eyesです。71年にシングルヒットもしています。

当時、まだJ-POPなるものが確立しておらず、音楽の世界は「歌謡曲」と「ポップス」で出来ていました。

グループサウンズは「歌謡曲」、ロックは「ポップス」に分類されており、それぞれに毎週ベスト10番組がAMラジオで放送されていて、毎回楽しみに聞いていました。The Story in Your Eyesもポップスベスト10で聞いたんじゃないかと思います。その番組かどうか定かではありませんが、ラジオでかけたのが、ディストーションのかかったギターの二重奏からだったんですね。後で誰かに童夢を借りて聞いて、それがアルバムの1曲目のProcessionの最後の部分だと分かり、かっこいいなぁって思ったんです。
ムーディー・ブルースはDays of Future Passedでトータルアルバムを作って以来、出すアルバムでは曲がずっと切れ目なくつながっているのですが、このProcessionからのつながりが一番かっこいいと思います。

というわけで、Processionから演ってみました。ただ、前半部分は真似してサマになるわけはないので、シタールの後、フルート部分からです。

The Story in Your Eyesの曲自身はかなり短いですが、ムーディ・ブルースらしさをぎゅっと凝縮した優良なポップスです。コーラス、メロトロン、適度に歪んだギターサウンドがいいですね。
通しで入っているリズムギターは、本当はアコースティックで演りたいのですが、持ってないのでクリーン系エフェクトで代用。それとソロ用にディストーションギターのトラックと、バッキングのやや歪み系のトラックの都合3トラックを使っています。
終わりのほうのピアノの使い方や、曲を通してタンバリンが入っているのも特徴です。なんか時代を感じますね。
この曲がフェードアウトすると、次のOur Guessing Gameが聞こえて来そうです。ヤバイ。