ABWH 5曲目。今回で最後にします。アルバム8曲目。

長めの曲です。ライブでもやっていた曲ですし、一応バンドのハイライトとして作られた曲なのだと思いますが、どうなんでしょうね、これ。

タイトルは「宇宙の秩序」。一言で言えば、大作やってみました、的な曲なんですけど。あまり好きになれない。

多分今回は文句を言う回になるんだと思います。

まず、うるさい曲ですよねぇ。
この原因、複数あると思うんです。アルバム全体に言えることですが、ミキシング、リバーブかけすぎなんじゃ?

「こわれもの」のRoundaboutやLong Distance Runaroundを聴いた時、これ本当にロックバンドなんですかってくらい、クリアに録音されていて、それ故に彼らの演奏スキルの高さが際立っていたように記憶しています。

ABWH、ほぼその時のメンバーなのだから、もっとクリアにミキシングそれば良いのに。依然スキルは高いのだから、リバーブでぼやかす必要はないと思うんだけどなぁ。

ハードなロックの割にはキーボードの音が支配的。しかも、このキーボード、チャーチオルガン成分を多分に含んでいる感じ。その時代の最先端な音だったのかも知れませんが、今聴くと安っぽい。

スティーブ・ハウのスタイルでハードにやるんだけど、この組み合わせやはり似合ってませんね。ちょっとロンリーハート路線を意識しちゃったんでしょうか?

歌前の演奏がやたら長いのですが、ドラムは相変わらずスネアの位置が変則なリズムを3小節パターンで繰り返します。ギターは同じリフを延々と。ギターのエコーは付点八分音符のディレイ(U2ディレイ)ね。

ベースはプログラミングなんでしょうか? シンセベース的な音色でこれまた同じリフを繰り返すパターンが多いです。ここがクリス・スクワイヤだったらどうやってたのかなぁなどと考えてしまいます。

コーラスワークが手薄なのもクリスが居ないせいでしょうね。

やはり「こわれもの」や「危機」をもう一度は無理だったのかなぁ。
まぁ、その時のライブは往年の曲のオンパレードだったので良かったですよ。ひょっとしてYESの昔の曲のライブをやるのが主眼だったのかな。

曲の最後、ゴングみたいなのが静かになって、アルバム最終曲につながるのですが、そこはやりませんでした。