今期Caravan 2回目は、1972年のアルバム、「Waterloo Lily」のタイトル曲。

Waterlooは英語だとウォータールーなんでしょうけど、世界史に出て来る「ワーテルローの戦い」はこの綴りのフランス語読みだそうな。Waterlooという地名は世界中にたくさんあるそうです。もちろんイギリスにも。

Caravanのキーボード奏者は一般にデイヴ・シンクレアと知られているんだけど、このアルバムはスティーヴ・ミラーという人です。よりジャズ風味な方のよう。

で、このアルバムまでのボーカルはベースのリチャード・シンクレア。この後、ハットフィールドとかキャメルにも行くので、カンタベリー印のボーカルってな人です。が、およそ他のロックボーカルとは異なる美声なので、ロックっぽくないんですよね。ですが、ベースプレイはすごいです。

この曲は、アルバムのカバーアートの印象とは違ってたぶんエロチックな内容。おそらく、ジャケットの内側の絵が好対照なギャルなので、そっちの方があってるんじゃないかな。

で、サウンドは、ものすごくブルージー。ギターとエレピがユニゾンやハモる部分が多いのだけど、ブルーノートの出し方がエレピとギター、はたまたベースで微妙なずれがあるので、とっても味のあるサウンドになってます。

ドラムは例によって饒舌です。この人(リチャード・コーラン)のプレイ、結構僕の好みかも。

ギターは、作曲通りのフレーズをきっちり弾いてるという感じ。ちょっとだけアドリブも出てきますが、やはりソロはキーボード奏者にゆだねています。

そのソロはオルガンとエレピ。オルガンはカンタベリー専売特許のヤツ。奏者は違ってもこの音は共通。で、特徴的なのはエレピでしょうか。途中静かになってからゆっくりと盛り上がっていきますが、ワウなどを活かしてとってもブルージーなソロを聴かせてくれます。ベースの絡みも最高。