ジェネシス1976年のアルバム「トリック・オブ・ザ・テイル」の表題曲です。

この曲、オフィシャルのプロモーションビデオはあるものの、ライブの映像を見たことがありません。アルバムの表題曲なのに・・・と思うのですが、実際にやってみると、ライブでの完全再現はムリだと分かります。

ギターが少なくとも3回重ねられています。1つめはピアノとシンクロしていてずっとF#の音を鳴らしているもので、ビートルズのGetting Betterにも見られるサウンドです。ピアノと完全に一体化して特長的な音色を作っています。
2つ目は1つめと同じようですが、コードにしたがって上下する音。途中からは1つ目のギターと低音でハモっています。
3つ目が曲者で、歌の合間にかん高い音で鳴っています。ギターの音域を越えているので、おそらく低速で録音してピッチを上げているのだと思います。

中間部から入るコーラスもジェネシスとしては珍しく「美しく」ハモっていて、ピーター・ガブリエルの抜けた後も頑張っているよ感がありますね。

ドラムが入っていない(あるいはハイハットだけの)部分、歌と同じメロディを取っているギターっぽい音があるのですが、ベースの高音域を使っているようにも聴こえます。どっちなんでしょう？ 今回はベースの音色で鳴らしています。

エンディングはエコーがかかったシンセの音と高音ギターが掛け合いながらフェードアウト。

イギリスのバンドらしい洒落た小品で、シングルヒットも狙えそうな曲だなぁと思って調べてみたら、あ、やっぱり出てますね。でもEntangledのB面だって、ふーん。