Early Yes 3曲目。2ndアルバム、Time and a Wordより

Yes 2ndアルバムは、オーケストラが入っています。たぶん、ジョン・アンダーソンの頭の中には理想的Yesのサウンドは鳴っていたんでしょうが、プレイヤーの力量が追い付いていなかったし、トニー・ケイはオルガンに固執していたと思われます。

ただ、トニー・ケイさん、オルガンサウンドに関しては、スキルが高いのでしょう。今回の曲、Thenでは、その魅力が存分に発揮されています。ハモンドの低音にパーカッションを効かせた音はとても独特なものです。僕はELPのタルカスでその音を初めて聴いたのですが、魂を揺さぶるような荒々しさはどんなシンセでも代えがたいものがあります。

Aメロのオルガンリフはまさにその音。やっぱ、かっこいいなぁ。

Aメロの後半のストリングスで補強されている箇所の不気味な感じとか、その後に発表される彼らの最高傑作と言われる「危機」の片鱗を感じさせるものが潜んでいます。ビル・ブルーフォードのドラムも、わざとアクセントをずらしてたたいていたりしていて、思わずニヤリとしてしまいますね。

ギター、やっぱり拙さが目立ってしまいますが、実際やってみると、難しいんですよね。まぁそうですよね、プロの仕事なんだし。

中間のインスト部分で、オルガンとギターのアンサンブルがありますが、なんか息が合っていませんね。微妙にずれてる。ギターがおかしいように聴こえるんですが、実際コピーしてみると、オルガンのほうがちょっとビートを見失っているところが見受けられます。
終盤は静かになって、ゆったりと歌いあげます。そしてラストはオーケストラが彩りを添えます。こういうの、オーケストラのうまい使い方ですね。打ち込みだと凄みがでないんだよなぁ。