イタリアのバンドPFM、1973年の世界デビューアルバム「Photos of Ghosts(幻の映像)」のB面1曲目、Il Banchetto(晩餐会の三人の客)です。

PFMはPremiata Forneria Marconiの略称で、EL&Pが作ったマンティコアレコードから1973年に世界デビューしました。それ以前の曲を英語にして再録音したのですが、その作詞をキング・クリムゾンのピート・シンフィールドが担当していたため、当時話題となりました。
今回のこの曲はその中にあっても、イタリア語で歌っています。

僕はPFMは「幻の映像」しか聴いたことがなく、ファンとは言えませんが、2011年8月の日比谷野音でライブを見て、なかなかいい音だったので、改めて聴きなおしたのでした。今年もちょっと前に来日してますね(行かなかったけど)。

この曲の特徴はいかにもイタリアっぽい歌の部分に挟まれた幻想的な中間部です。
まずアコースティックギターのアルペジオを弾くのですが、そんなに難しそうではないんですが、1弦は開放弦、2弦が6フレットを押さえているため、2弦のほうが高い音になるんです。この逆転現象があるため、違和感があってどうしてもアルペジオできないんです。なので打ち込み。
これにシンセが絡み、2回目はドラムとベースが加わり、3回目はストリングスが加わります。回を重ねる毎に場面転換のようにハープが入ります。このハープいいですね。
さてその後の展開、いろんなシンセの音が複雑に入りますが、これが適当なのか、計算されたアンサンブルなのか、どうなんでしょうね？まぁ僕は割りと好きですけど。
その後、長めのピアノソロが入ります。昔、「プログレってすごいぞ、なんか歌謡曲とは違うんだぞ」ってイキがって聴いていたわけですが、なんか普通と違うサウンドになっている部分を、これがプログレなのだと有難がって聴いていましたね。ピンクフロイドのエコーズの中間部分とかね。今ってそういう曲ってあるんでしょうか？

ピアノソロが終わるとまた元の曲調に戻り、歌で〆ます。
8分以上ある割と長い曲なんですが、中間部があるせいか、長さを感じさせない、プログレらしい曲です。