今期ユーミン3曲目。1975年のアルバム「COBALT HOUR」より。

実はまだやってなかった超有名曲。怖くてなかなか手が出せなかったというのもあるんですけどね。

前回、プレイヤーの裁量より楽譜に忠実なアレンジということを書きましたが、今回の卒業写真はその真逆で、プレイヤーの力量がそのまま出ているアレンジだと思います。コピーしていて、すごいプレイだなと一番感じたのは細野さんのベース、その次が鈴木さんのギター。

この曲はハードではないけど、ドライブ感を感じるのですが、その源はすごく躍動感のあるベースなんだと改めて認識しました。歌直前のC7のコードをベースで出しているのがヤバイくらいすごいですな。

リズムは全体としてシャッフルしているのですが、Aメロ、ユーミンの歌い方は小節の頭を喰わないのです。ずっとそうなのかというと、喰っているフレージングもあるし、再現性があるので、気分でそうやってるのでもなさそう。

「歌ってみた」とかで、弾むリズムに乗りきれないでべったり歌う人が時々いますが、そういう朴訥とした雰囲気をちょっと感じさせるフレージングです。これは誰の策略何でしょうか? かなり高度な戦術なんじゃないでしょうか。

鈴木茂さんのギターは、いつもながらの彼の典型とでもいうべきプレイです。ソロでの小節No.62-63の音の選び方、一瞬、「ん?」って思うのだけど、こういうのが心に残るんですよね。ここ、ワウを効かせないとこういうニュアンスになりません。一方ラストのギターソロ、前半はワウなし、後半がワウありです。フェードアウトされちゃいますが、名演奏ですなぁ。